嫌われる勇気の本!内容や作者や感想について

香里奈さん主演のドラマの原作になった「嫌われる勇気」、実は自己啓発本として異例のベストセラーを記録したことでも話題となりました。100万部を突破した「嫌われる勇気」の本の中身について触れていきつつ感想を述べたいと思います。

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嫌われる勇気、ってどんな本?

ベストセラー本として知られる「嫌われる勇気」の基本的な情報を集めてみました。

タイトル…『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』
著者…岸見一郎 古賀史健
イラスト…羽賀翔一
発行日…2013年12月13日
発行元…ダイヤモンド社
ジャンル…臨床心理、精神分析学
備考…アドラー心理学の解説書。哲学者と若者との会話形式で分かりやすくアドラー心理学を解説している。2015年には韓国でもベストセラーとなった。

副題の「自己啓発の源流~」の部分は意外と知られていないのではないでしょうか。私も「嫌われる勇気」という本の名前は耳にしていましたが実際に本を手に取るまでは副題は知りませんでした。

アドラー心理学ってどんなもの?

画像引用元:https://matome.naver.jp/odai/2143602790184685501

アドラー心理学とは心理学者アルフレッド・アドラーの思想がもとになっている心理学です。アドラーは病弱であった幼少期の経験から「劣等感の克服」を心の持ち方として重要なものだと唱えます。

同じく心理学の巨頭であるフロイトは「ネガティブな原因が過去にあるからネガティブな現状がある。」という説を唱えるのに対し、アドラーは「ネガティブな現状だから、過去のネガティブな原因を思い返してしまう。」という説を唱えます。つまりフロイトの説が「悪くなる原因があるんだもの、悪い結果になったって仕方がない。」というのに対し、アドラーの説は「悪い結果を嘆いたって、自分の悪い部分を見出しては落ち込むだけでそれが今後の行動を制約する。大事なのは現状の自分を肯定して良い結果を求めるエネルギーにすること。」というものです。

どうして「嫌われる勇気」≒アドラー心理学なの?

タイトルである「嫌われる勇気」、それだけで内容を誤解されてしまうほどに強烈な言葉ですね。

アドラー心理学のおおもとの考えは「劣等感の克服」と「自己肯定」です。周囲の人間から嫌われることで人はいとも簡単に自己否定をしてしまうものです。「自分がこんな性格だから嫌われた。。。」「自分が〇〇出来ないから嫌われた。」など考えてしまうことで自己否定を繰り返し、ついには自分は何も出来ない人間だと思い込んでしまいます。

「嫌われた理由を考えてうじうじ悩むより、自分自身がどうなりたいのか、どうありたいのかの方が大事である」という考えを持つのが、この場合のアドラー心理学上での理想です。SNSなどでも人との繋がりは時として足かせになるもの。

そんな時代へ警鐘を鳴らすべく付けられたタイトルと言えます。決してわざわざ嫌われるのを善しとするという意味では無く、たとえ嫌われたとしても自分の生き方を肯定することを勧めている本です。

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嫌われる勇気、を読んでみての感想

 

私はかなり心理学には疎い人間ですが、そんな人間にとってもかなりとっつきやすい本だと思います。抽象的でもやもやしそうな心理学の概念を対話形式の中で具体的な例を出しながら心理学初心者に分かりやすい表現で解説してくれます。

ただし、この本でアドラー心理学を理解しようとするのは難しいし、それはこの本の活用法として適切ではないかも知れません。

心理学そのものの考え方の理解に時間を割くよりも、多くの具体例を活用して「要はこういうことだからこういう時はこうすればいいんだよ。」と示してくれる方がビジネス書として実践的と言えるからです。その意味でもこの本は難易度、実用性ともにバランスのとれた優れた本です。

原作者、岸見一郎さんについて

画像引用元:http://www.power-lecture.com/ki2/

原作者の岸見一郎(きしみ いちろう)さんについて調べました。

略歴

京都府生まれ。京都大学大学院博士課程を満期退学。京都教育大学教育学部、京都聖カタリナ高等学校等の非常勤講師。前田医院精神科勤務。1989年からアドラー心理学の研究を始める。

どうやら出身も現在のお住まいも京都のようです。

著書
  • アドラー心理学入門 よりよい人間関係のために(1999)
  • 不幸の心理幸福の哲学 人はなぜ苦悩するのか?(2003)
  • アドラーを読む 共同体感覚の諸祖(2006)
  • アドラーに学ぶ 生きる勇気とは何か(2006)
  • 高校生のための心理学入門(2009)
  • アドラー心理学シンプルな幸福論(2010)
    (※2014年にアドラー心理学実践入門「生」「老」「病」「死」との向き合い方、と改題)
  • アドラー人生を生き抜く心理学(2010)
  • 子育てのための心理学入門(2010)
    (以下略、多数)

今でこそビジネスの場面にも心理学や自己啓発が抵抗無く導入される風潮ですが、初作品が発行された1999年当時日本でこういったジャンルの本はまだまだ受け入れられにくかっと思われます。実際、近年になるにつれ岸見さんの著作数が増えています。勿論、ベストセラー「嫌われる勇気」の人気がその一助となっているのは言うまでもありませんが。

講演

本人のホームページで掲載されている情報によると2017年1月現在、決定しているのは広島、鳥取、そして地元京都での講演が決定しています。関西での公演が主体のようです。

原作者、古賀史健さんについて

画像引用元:https://cakes.mu/creators/3

共同著作者である古賀史健(こが ふみたけ)さんのことも調べてみました。

略歴

1973年生まれ。株式会社バトンズ代表。ライター。書籍のライティングを専門としている。

著書

20歳の自分に受けさせたい文章講義
16歳の教科書(※インタビュー集)

本人名義での著書は少ないですが構成、ライティングでは今まで80冊以上を担当していまてベストセラーも数多く手掛けている実績があります。

イラストを手がけた羽賀翔一さんについて

画像引用元:http://nikkankensetsukogyo2.blogspot.jp/2016/10/blog-post_61.html

では作品中でイラストを担当している羽賀翔一(はが しょういち)さんはどんな方でしょうか。

略歴

茨城県出身。漫画家。2010年、大学ノートに描いた『インチキ君』でMANGA OPEN奨励賞受賞。

現在「PRESIDENT NEXT」にて「ダムの日」を連載中。また、モーニングに短期連載された代表作「ケシゴムライフ」を投資家による出資で単行本化し発売。

なるほど、漫画家さんだったんですね。ご自身のホームページで作品を閲覧出来るのですが繊細なタッチながら漫画の漫画らしさを残した絵に温もりを感じます。日常的な題材を取り上げる作品が多いのですが、ストーリーに対して決して前面に出過ぎない画風は活字本の挿絵、イラストとしての需要も多そうです。

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まとめ

本来、研究者の書く著書というのは専門的過ぎて一般の読者には分かりづらいものが多いものですが、この本にはそういった学問への間口を広める工夫が随所に施されていると感じました。

岸見さんのアドラー心理学にまつわる膨大な知識量はさることながら、「わかりやすさ」を客観的に判断できる立場としての共著者の古賀さん、親しみやすい絵によって導入を促せるイラスト担当の羽賀さん、どの存在も不可欠ですね。

続編の「幸せになる勇気」もこのメンバーで執筆されたようなのでそちらの発売も楽しみです。

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